研究室訪問のやり方と効果的な準備について大学院生が紹介します。

研究室訪問のやり方と効果的な準備について大学院生が紹介します。

学部3年生や他大学院進学を考えている学部4年生は、先輩などから

 

「研究室訪問はしたほうがいいよ」

 

という話をよく聞くと思います。
しかし、やり方に関しては、ブラックボックスなところが多く、どのように研究室訪問をすればいいかわからないですよね。

研究室訪問をしたことで、
「相手に失礼だと思われたらどうしよう」

などと不安になり、行くのが億劫になっているかもしれません。

しかし、それでも

研究室訪問は必ず行くべき
です。

 

今回は、研究室訪問のやり方と行くべき理由についてご紹介します。

 

研究室訪問とは

研究室訪問とは、研究室を訪問し、見学することです。研究室訪問とも呼ばれます。見学の際に、研究内容の詳細や教授の人格、研究室の雰囲気など様々なものを見る重要な過程です。

いつすべきか

大学院入試の前に行きましょう。大学院入試では、志望動機を描く必要があります。その際、研究室訪問をしていないと志望動機を書くのは困難です。

ただし、大学院入試の前でも避けるべき期間があります。

それは、学会直前です。

先生も学生もピリピリしやすいので学会直前など忙しい時期は避けるべきです。

化学系の場合、3月に日本化学会の年会がありますので、3月は避けるのが無難でしょう。

ちなみに私は、研究室見学は4月頃に行きました。私の周りも基本的に4-6月の間に行っていたので、それくらいの時期にいくのが無難だと思います。

 

 

研究室訪問のやりかた

まず見学を希望する研究室のトップの先生に見学したい旨のメールを送りましょう。

その後、メールの返信が来たら指定された日程に見学に行きます。

また、大学によっては、オープンキャンパスなどでアポなしで見学をすることができる場合もあります。
しかし、オープンキャンパスなどでは、人数が多いことからじっくりと見ることは困難です。

 

そのため、アポイントをとり、個別に対応してもらったほうがよいです。

 

「相手の時間を無駄に使わせてしまうのではないか」

 

といった風に気を使ってしまうかもしれません。

 

研究室見学は自分の一生を左右するといっても過言ではありません。
自分が納得したところを選ぶためにも、たとえ、相手の時間を取らせてしまうとしても

時間をかけて見学することができるアポイントをとって個別での研究室見学をお勧めします。

 

ここからは余談ですが、
研究室見学のメールは大抵、秘書もしくは先生が確認します。
その際に変なメールを送ると、礼儀のなっていない奴と記憶される場合があります。

私の所属している研究室ではメールのマナーが全くできていないメールを送ってきた学生がいたのですが、その学生に対しては、入学前から「やばいやつ」扱いされていました。
実際に入ってみたら決して悪い子ではなかったのですが、このようにたかがメールの送り方ひとつで、印象が決まってしまうケースがあります。

このようなことにならないためにも
メールを送る際には細心の注意を払いましょう。
(研究室見学のアポイントメールの文例などはこちら)。

研究室訪問前にやるべきこと

事前準備

事前準備としては、見学したい研究室が何の研究をやっているかといったことは把握しましょう。

何の研究をやっているか把握しないで訪問すると研究する意思のない人間として、先生から低評価を受ける可能性があります。

ただし、自分の所属していない研究室でやっている内容を完全に把握するのは、教授陣でも難しいことですので、完全に把握する必要はありません。

研究の大枠を把握して、自分が疑問に思ったことなどの、質問を作っておくと良いでしょう。

 

服装

私服で問題ありません
逆にスーツで行くと確実に悪目立ちします。

また、手土産も必要ありません。

手土産を持参することで、
「誠意を見せることができるのではないか」
と考える人もいるかもしれません。

研究室見学の際の見学者は研究室からすればあくまで、お客様なのです。
こちらが接待するはずのお客様からお菓子などをもらったら困惑しますよね。

なので、
手土産はもっていかないことをお勧めします

 

研究室訪問時にやるべきこと

教授と話す

自分の卒業を決定するのは教授です。

そのため、教授と対立することになってしまうと卒業が難しくなってしまう恐れがあります。
卒業だけでなく、日々の研究においてもかなりつらい思いをすることになります。

教授というのは、いわば中小企業の社長みたいなものです。
そのため、教授を止める人がうまく機能しない場合が多いのです。
その状況のもとで、教授に嫌われてしまったらどのようになるか想像するのは易きことだと思います。

そのため、

教授と自分が人間的に合うかどうかということは、必ず確認しましょう。

余談ですが、教授と話す際、研究についての質問をすると熱意のある学生だと思ってもらえます

私は、訪問時から熱意をアピールしていました。

その結果、修士2年に上がる段階で同期の中では、唯一、博士課程に行くように勧められました。
私自身、研究成果をかなり挙げていたわけではないので、訪問時に熱意をアピールしたことで研究が好きだというプラスの印象を持ってもらえたことと教授と人間的に合っていたことによるものだと考えています。

いずれにせよ、人間的に合うということは最も重要だと思います。また、訪問時には研究への熱意を見せるべきです。
教授という人々は研究に数十年、身をささげてきた「変態」です。(いい意味で)
そのような人々と気を合わせるにはやはり研究が好きだという気持ちを見せることが早いと思います。

 

研究室の学生と話す

研究室の雰囲気は噂で知りえることができても実際に訪問し、体感しないと正確なことはわからないものです。

 

研究室は、1-6年は通うことになるため、研究室の雰囲気はかなり重要です

 

学生同士の仲が明らかに悪かったり、見学者への対応が塩対応である場合は、研究室の雰囲気が悪い可能性が高いので注意が必要です。

また、研究室の学生には先生がどういう人か聞きましょう。外部の人には優しいが、研究室内では暴君と化す教授というのは珍しいものではありません。

実際に研究室に所属している学生からの話を聞けば、そのような教授を回避することができます (研究室によっては、よくない教授でも学生が人が来なくなることを恐れて、あまり悪く言わないケースもありますが…)

また、他の研究室の噂もそれとなく聞いておくとよいでしょう。
前述したようにブラック研究室の学生は大抵、自分の研究室はブラック研究室であるとは言いません。

其の点、外部の研究室であれば、その点は利害なく意見を述べることができます。
そのため、研究室を見分ける手段としてはかなり有効です。

聞き方としては、直接的に聞くのではなく、

「他に〇〇という研究室も考えて迷っているんです。」

 

という風に、入るかどうか迷っていることを匂わせます。

そうすれば、迷っている研究室の評判を教えてくれるでしょう。
また、自分の研究室のよいところをより強くプッシュしてくれることでしょう。

基本的に外部の研究室の噂は正しいです。研究室同士が仲が悪くない限りは、基本的にはかなり確からしい情報が得られるはずです。

研究室同士の仲が悪いなど、個別の要因がある場合もあるので、複数の研究室から聞いた噂を複合して考えましょう

 

研究室の設備を見る

研究室によっては予算がつかず、研究室の設備がかなり古い場合があります。

その場合、研究が思うように進められません。

研究をバリバリやりたい人にとってはかなりフラストレーションがたまると思います。

また、研究室の設備が最新鋭でかなりの機械がある場合には、研究予算が潤沢であることがわかります。

つまり、研究成果がかなり出ていることも伺えます。

 

研究内容について質問する

研究内容について質問することで、研究室に入ってから実際に何をやるかといったことがわかり、入った後の後悔が少なくなります。

研究室のHPに書いてある内容は往々にして最新のものでない場合が多いです。実際に、学生や教員に現在、何をやっているか聞くとよいでしょう。

また、大きい研究室だと、学生ごとにやっていることが大きく異なることがあります。

自分の望んでいないことをやることになるケースもあるので、研究テーマがどのように決まるのかといったこと。
せめて、M1の学生全員に、今どういう研究をやっているかは聞きましょう。

M1の学生のやっている研究内容を把握し、どのように研究テーマが決まるかを把握することで、自分のやるかもしれない研究テーマをなんとなく想像できると思います。

また、大学院入試では、志望動機としてどのような研究をやりたいかといったことが聞かれますので、研究内容を詳細に理解しておくことはとても重要です。

 

最後に

研究室見学をするにあたっては、自分がその研究室に入って何をしたいかを考えることが重要です。

研究をバリバリやってアカデミックの道に進むのか、就職活動には影響が出ない程度で研究をやりたいのかなど、研究室に入ってからどういった道に進むのかによって、研究室見学の際、重要視すべき項目は変わってくるはずです。

研究室見学をする前に必ず自分が将来的にどうありたいかといったことは考えておきましょう 。

 

追記: 研究室によっては博士進学予定者以外、採らない研究室もあるため、博士に進学するかは最低限決めておきましょう。

 

まとめ

研究室見学は、所属する研究室が決まります。

つまり、研究室生活だけでなく、就職といった人生までも左右する重大なイベントです。

気を抜かずにやりましょう。